君のとなりで恋をします。─下─









「ごめんね、急に呼び出して…

時間大丈夫だった?」








彼女はそんな風に話しながら、俺の隣まで歩み寄り窓枠にもたれ掛る。











「全然大丈夫!

俺はもう部活も引退してるし!」







「そっか、よかった!」












咲花の口調も、声のトーンも普段通り。

だけどその表情はどこか固く、心做しか俺とも目が合わないような…



咲花はいつも、話す時は相手の目を見る。

笑顔も…なんと言うか、いつもはもっとこう…柔らかい感じというか…




そんな些細な違いから、彼女の緊張が伝わってくる気がした。





告白ってやっぱり、振る方も色々気使ったりするんかな。


まぁ、俺モテねぇし…

そっち側の気持ちはよくわからんけど。










< 331 / 495 >

この作品をシェア

pagetop