君のとなりで恋をします。─下─
「ごめんね、急に呼び出して…
時間大丈夫だった?」
彼女はそんな風に話しながら、俺の隣まで歩み寄り窓枠にもたれ掛る。
「全然大丈夫!
俺はもう部活も引退してるし!」
「そっか、よかった!」
咲花の口調も、声のトーンも普段通り。
だけどその表情はどこか固く、心做しか俺とも目が合わないような…
咲花はいつも、話す時は相手の目を見る。
笑顔も…なんと言うか、いつもはもっとこう…柔らかい感じというか…
そんな些細な違いから、彼女の緊張が伝わってくる気がした。
告白ってやっぱり、振る方も色々気使ったりするんかな。
まぁ、俺モテねぇし…
そっち側の気持ちはよくわからんけど。