君のとなりで恋をします。─下─
「咲花。
話って…修旅のやつ、だよな?」
「あ…うん。」
「じゃあさ、返事する前にもう1回言わせて!
…もう1回、咲花に気持ち伝えたい。」
今から振られたとしても、俺は咲花を諦められる気がしない。
だけど、咲花が俺のこの気持ちを迷惑だと思うなら…
もう、この気持ちは自分の中に留めなければならない。
だから、もう1回…1回でも多く、咲花に想いを伝えたかった。
「うん…。」
小さく笑って頷いた咲花に、俺も笑う。
そしてそっと身体を前に起こすと、ゆっくりと歩みを進めて彼女に向き合った。
ドキドキとうるさい胸をギュッと掴んで、大きく深呼吸する。