君のとなりで恋をします。─下─








むくれる私に、桜河は笑う。













「やっぱアホだわ、お前。」






「私がアホなら、桜河はただのバカ。」






「そうだな。俺、バカだし…

香純様に勉強を教えるなんて恐れ多い。」






「……申し訳ございませんでした、桜河様。

調子に乗ってしまいました。」







「しょうがねぇから許してやる。」












桜河との会話は、いつもこんな感じ。




幼馴染みだった頃と全く変わらないノリ。


カップルの会話って、こんなものだっけ?
…と思うこともあるけど……





でもやっぱり、桜河といるとすごく楽しい。


桜河の楽しそうな笑顔を見るだけで、なぜかこっちまで嬉しくなって……

勉強で溜まっていたストレスや疲れを一気に吹き飛ばしてくれるようだった。












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