君のとなりで恋をします。─下─
「大丈夫だよ!
…それに……最近私、目標が出来てさ!」
「目標…?進路のことか?」
首を傾げる桜河に、私は元気よく頷く。
「そう!
まだ親と担任の先生にしか話してないんだけどね!」
私のこの成績で、合格できるかなんてわからないし…
それに…なんだか少し恥ずかしいから、みんなにはまだ内緒。
だけど……
「もし合格出来たら、真っ先に桜河に報告するからね!」
「ん。頑張れよ。
…無理のない程度にな。」
柔らかく笑って、私の頭を撫でた彼。
その温かくて大きな手が心地よくて…
私は桜河の手にすり寄った。