君のとなりで恋をします。─下─
明らかに険悪な雰囲気にも関わらず、ニコニコと作り笑いを絶やさない彼女には、ある意味尊敬する。
「デートなんかじゃないよ。
たぶん部活関連の話とかじゃない?」
私は当たり障りもなく答える。
「でも男の人と二人で会うなんて、浮気じゃないですか?」
彼女のその言葉には思わずカチンとくる。
「〝純粋です〟って感じの顔して、結構大胆なんですねー…
柊くん可哀想〜…」
周りの険悪な雰囲気も一切無視で、言葉を続ける桃奈さん。
さすがにうざすぎ…
そろそろキレてもいいかな…?
私の怒りはとうとうMAXに…
しかし、声を上げたのは私ではなく…