君のとなりで恋をします。─下─
「ナイスタイミングだよ!香純ちゃん!」
「……へ?」
ナイスタイミング…とは?
彼女の言っている意味が分からず首を傾げる私に、まるちゃんは紙袋からあるものを取り出して見せた。
はちみつレモンがぎっしりと詰められた、大きなタッパーだった。
「私も、今から松井くんに差し入れを持っていこうと思ってて…」
恥ずかしそうにそう言う彼女は、まさに〝恋する乙女〟って感じで…
とても可愛らしくて…応援せずにはいられない。
「まっつん、絶対喜ぶよ!
まるちゃんがんばれ!」
「無理だよ、一人で行くなんて無理無理!
…お願い香純ちゃん!一緒に来てくれないかな?」
「え!?」
思いもよらないその言葉に、思わず大きな声を出してしまう。
着いていくって…バスケ部に!?