君のとなりで恋をします。─下─
「ごめんね、まるちゃん。
私、バスケ部はちょっと…」
柊吾と顔を合わせるのも少し気まずいし…
それに…あんな形で離れることになったバスケ部に、今更顔を出すなんて出来ない。
「え!?
もしかして仲悪い人でもいる!?」
「いや、そういうわけではないんだけど…」
そっか…
まるちゃんは、私がバスケ部を辞めた理由は知らないのかな。
「体育館の前まででいいから!
ついて来てくれないかな…?」
はちみつレモンの入ったタッパーをぎゅっと握りしめて…
そんな懇願するように見られたら……
「……入口までなら。」
「やったー!本当にありがとう!!」
首を縦に降ってしまう私に、もう自分でも呆れるしかなかった。