君のとなりで恋をします。─下─






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まるちゃんと2人並んで体育館前までやって来る。












「あー、なんか緊張してきた!

松井くん、受け取ってくれるかな…?」







「大丈夫!喜んでくれるよ!」










不安そうに胸を撫でる彼女に、私はガッツポーズを送る。






まっつんの事だもん。


きっと屈託のない笑顔を浮かべて、嬉しそうにお礼を言うはず。

そんな彼の姿が、安易に想像できてしまう。










「差し入れって、やっぱり休憩中に渡すんだよね?」







「うん、そうだね。

練習中は、邪魔になっちゃうしねー。」







「休憩いつかなー?」









ソワソワしながら覗き込むまるちゃんだけど、ここからでは中の様子は詳しくは分からないみたいだ。



私はそんな彼女の横からそっと離れ、体育館の壁にゆっくりともたれ掛かる。












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