君のとなりで恋をします。─下─
「ごめんね、まっつん。…ちがうの。
今日はただ、まるちゃんの付き添いで来ていただけで……」
私がそこまで言うと、まっつんはあからさまに残念そうな顔をする。
私はそんな彼の表情にあえて気づかない振りをすると、まるちゃんの背中を軽く押した。
「…ま、松井くんっ!
これ……」
彼女は顔をほんのりと赤らめながら、紙袋を差し出す。
「ん?なにこれ?」
「差し入れ!…はちみつレモン。」
「お、まじで!?もらっていーの?」
「うん…」
まっつんは差し入れを受け取ると、さっきまでの表情とは一転して、嬉しそうに笑う。
「柊吾ー!
差し入れもらったから、そろそろ休憩にしようぜー。」
「うん、そうだね。
15分休憩にしようか。」