君のとなりで恋をします。─下─
「はちみつレモンうめぇ!
これ成宮先輩が作ったんですか!?」
「え…いや。
それはこの子が作ったの。」
私がまるちゃんの方を指すと、遠慮気味にお辞儀する彼女に、部員たちの大きなお礼の声が降りかかる。
「「「あざーーっス!!」」」
「え!?…い、いえ!」
その勢いに驚くまるちゃんだけど、その表情はどこか嬉しそう。
さてと…
まるちゃんが無事に差し入れを渡したのも、まっつんが美味しそうに食べてるところも見届けたし…
私はそろそろ家に帰ろうかな。
そんなことを思っていると、背後から誰かに肩をぽんと叩かれ…
「香純さん!
テーピング巻いてください!」
テーピングを片手に嬉しそうに笑うのは、私をここまで連れてきた田浦くん。