君のとなりで恋をします。─下─
…ほんと、都合いいよね。
今更なんなの…。
1年前のあの日、誰も私の話に聞く耳を持たなかったくせに…
……誰も私の味方になんてなってくれなかったくせに…
でも、そう思う反面…
心のどこかで、あの頃に戻れたような気がして喜んでいる自分もいる。
1年前と変わらない体育館の様子が懐かしいとか…
あれから疎遠になっていたみんなが、また笑いかけてくれて嬉しいとか…
我ながら、すごく単純だと思う。
「……じゃあ、第一クウォーターだけ…。」
気がつけば、そんな風に答えてしまっていたんだ。
この時、大人しく帰っておけばよかったな…
なんて後悔することになるとは知らずに…