君のとなりで恋をします。─下─







「私、スコアボードを付けなくちゃいけないから…

ボール磨きは、1年生がやってね?」












え、…はい?



部のための仕事をキャプテンから依頼されたなら、マネージャーとして引き受けるべきでは?

それに…スコアボードを付けるのなんて、休憩中の選手がやればいいだけのこと。





彼女の言動に疑問を抱く私と同じ気持ちなのか、1年生たちも不満そうな表情を見せる。





あー…、これは部も上手く回らないわけだ。


裏方の仕事は一切やらないマネージャーと、それを咎めようとしないキャプテン。





…まぁ、私は柊吾から桃奈さんの自殺未遂の話は聞いてるし…

彼女に対して強く叱れない柊吾の気持ちも理解出来る。





だけど、他の部員たちはそんなこと知る由もないし…

仕事をしない桃奈さんとそれを特別扱いして叱らない柊吾に対して、部員たちが腹を立てるのも無理ないよな…











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