君のとなりで恋をします。─下─
桜河がキレるのも無理ないよな…
あの合宿の日以来、私と桜河は一応和解はしたものの、何もかもが今まで通りというわけではない。
桜河はあれから柊吾にかなり気を使うようになり、お互いの部屋の行き来も今では全くなくなっていたから…
ガチギレの桜河を、その隣に座った咲花がひたすら宥める。
葵斗も、今にも桃奈さんに噛みつきそうなほど睨んでいるし…
なんだ、このカオスな状況…
そして、この状況を収めたのは勿論…柊吾だった。
「香純は浮気なんてしないよ。
桜河のことも、市原哲平のことも…
俺が香純を信じてるから何も問題ない。」
ね?とこちらに笑いかける柊吾に、私は大きく頷いた。
その様子に悔しそうな顔をする桃奈さん。
そしてタイミングよく昼休み終了のチャイムが鳴り、その場はお開きに。