君のとなりで恋をします。─下─
まるで柊吾の笑い声を合図にしたかのように、部員たちの笑い声が響き渡った。
「え…!?あの人、何者!?」
「ぶはっ!!
成宮〜、1年生が驚いてんじゃん!」
「香純さん、さすがっす!
もうプロの域に達してますよ!!」
私に向けられたその笑いや冷やかしの声に、何故か目頭がジンと熱くなった。
恥ずかしいとか嬉しいとか、もう色んな感情がごちゃごちゃで…
私はそれを誤魔化すように、わざと拗ねたような態度をとる。
「あー、笑ったな!?
もう帰るー。」
カバンを持って立ち上がると、田浦くんたち2年生がこちらに駆け寄った。