君のとなりで恋をします。─下─
「えー、香純さんもう帰るんですか!?
…笑ったこと、謝りますから〜。」
「いや、怒ったわけじゃないんだよ。
…ただ単純に勉強やらないとまずいの。」
「成宮の口から〝勉強〟なんて言葉が出てくるとは…」
「ちょっと…私も一応受験生なんですが?」
まっつんってば…私のことバカにしてんのかな?
てゆーか、そろそろ帰って勉強しないとほんとにまずいな。
「…じゃあ、私はもう帰るね。
まるちゃんはどうする?」
「あ、私も香純ちゃんと一緒に帰る!」
まるちゃんはカバンを持ってこちらに駆け寄ると、ゆっくりと部員たちの方に向き直った。