君のとなりで恋をします。─下─
ねぇ、ママ。
なんで私を捨てて出ていったの?
ねぇ…パパ。
どうして私を見てくれないの?
もう、私のことを愛してないの?
突然私を捨てた母と、豹変した父。
身近な人との関係がこうも一気に変わってしまうと、人間不信にもなるもので…
学校では友達付き合いもろくに出来ず、家に帰ってもずっと一人ぼっち。
そんな日常が何年も続いて、誰からも必要とされていないように感じて…
死にたいと思ったし、実際に死のうとした。
だけど、柊くんは…
柊くんだけは、死のうとした私を本気で叱ってくれた。
〝俺、桃奈ちゃんと遊ぶの楽しいよ!〟
〝話ならいつでも聞くから。〟
〝死にたいなんて言うなよ…
俺は、桃奈が死んだら悲しいよ。〟
いつだって柊くんだけが私を受け入れてくれて…
柊くんが、私のすべてなの。