君のとなりで恋をします。─下─
────…とまぁ、こんな感じで今に至る。
本当は柊吾も一緒にこの場に来れていたら良かったんだけど…
今日はどうしても外せない用事があるらしい。
「わざわざこんな所まで来てもらってごめんね?
市原くん、忙しいのに…」
同じ県内とは言っても、聖陵高校があるのはここからかなり離れた市。
たしか、電車で1時間くらい…
「大丈夫っすよ。
俺、今日は練習2時間しかなかったんで。」
「──…あ、そうだ。ちょっと待っててね。」
私は彼にそれだけ告げると、近くにあったコーヒーショップに駆け込む。