君のとなりで恋をします。─下─





それから、柊くんやあの女の住む田舎町で生活することになった。

同じ小さな町で暮らし、自然とあの女が視界に入る機会も増えた。




だけどより身近になり親近感が湧くどころか、私の中のあの女に対する嫌悪感は増すばかりだった。






暖かい家庭で育ち、町の人たちからも可愛がられていて…


唯一無二の親友や幼馴染み、バスケ部の仲間たちに囲まれて…

そして何より、こんな素敵な柊くんに愛されている。





いつも楽しそうにヘラヘラと笑っているあの女が、ウザったくて…妬ましくて…


嫌い…大嫌い。








〝柊くんに付きまとうウザイ女を彼から引き離そう〟という感情が…


いつしか〝成宮香純のすべてを奪ってやろう〟というものに変わっていた。









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