君のとなりで恋をします。─下─







あらゆる手を使って二人の関係に亀裂を入れて…

二人を引き離すのに、そう時間はかからなかった。




これでようやく、あの目障りな女が消えた。

ようやく…柊くんが私だけを見てくれる。





だけど…そのはずなのに……

成宮香純に別れを告げられた彼は、ポロポロと涙を流し…

絶望したようなその瞳には、何も映していなかった。







それに私は腹が立って…

あの女を陥れるために用意していた写真を使うことにした。





柊くんのスマホから盗んだ、2人の忌々しいツーショット。

あの女を尾行して撮影した、〝浮気現場〟の写真。





次の日の朝練が始まる直前、周囲に誰もいないことを確認するとそれらの写真を昇降口の掲示板に貼り付けた。








好奇や軽蔑の目を向けられる成宮香純。

バスケ部から追い出された成宮香純。





全てを失ったあの女を見て、今までにないほどの快感を覚えた。









< 383 / 495 >

この作品をシェア

pagetop