君のとなりで恋をします。─下─
「もうすぐ大会が始まるねー。
調子はどう?いい感じ?」
「どうっすかね?
…まぁでも、先輩たちはピリピリしてます。
勝ち残れなかったら引退なんで…」
「あー、やっぱりどこもそんな感じか。」
そう言って、ストローに口をつける。
うーん…どうしたもんか…
別に私たちは友だちという訳でもないし…
一体何を話せば…?
共通の話題と言えばバスケのくらいだけど…
仮にも敵だし、あまり根掘り葉掘り聞きすぎるのも良くない。
風に舞う落ち葉を眺めながら若干の気まずさを感じていると、隣に座る彼は鞄から何かを取り出しこちらに差し出した。