君のとなりで恋をします。─下─
「なんで、そんなこと言うの…?
……あ…私が柊吾に抱きしめられたこと、怒ってるんでしょ?」
「…違ぇよ。」
「じゃあ、なんで急にそんなこと言うの!?
私たち、上手くいってたよね…?」
昨日まで、あんなに楽しく笑い合ってたじゃん…。
〝部屋で待ってるね〟って言ったら、嬉しそうに笑ってくれたじゃん…。
ただ一緒にいるだけで、毎日が幸せで…
桜河も、そうだったんじゃないの…?
「…本当に好きなやつといた方が、お前も幸せになれるだろ。」
「なんで私の気持ちを桜河が決めつけるの?
私は、桜河のこと────…」
たしかに私たちの恋愛は、あんな始まり方だったけど…
でも、今はもうちゃんと……
そう言いかけたところで、彼に言葉を遮られてしまった。