君のとなりで恋をします。─下─
「俺はもう、日々の練習から成宮の偉大さは感じてたねっ!」
「ぶはっ!たしかに松井はやばかったわ(笑)」
「こいつ、何かある度に成宮の名前叫んでたからね(笑)」
一緒に過ごした日々の思い出や、私がバスケ部を去ってからの話。
こうしてみんなと自然に話せる時が来るなんて、思ってもみなかった。
私の人生の中で、きっと一番辛かった日…。
バスケ部を出ていったあの日……
仲間だと思っていたみんなに、裏切られた気分だった。
苦しんで苦しんで…
大切な人たちに支えてもらって、いつしかあの日のことを〝過去〟にできたんだ。
どんな時も味方でいてくれた咲花や葵斗。
そっと寄り添ってくれた光雄じいちゃん、ヨシ子ばあちゃん。
そして…
誰よりもそばにいてくれた桜河…。
こうして今笑っていられるのも、みんなのおかげなんだよね…。
私、本当に周りの人に恵まれてるな…。
改めてそう思った。