君のとなりで恋をします。─下─
「…あの……
もしかして気に入らなかったっすか?」
心配そうにこちらを覗き込んだ市原くん。
「いやいや、すっごくかわいいよ!
…私、お花が大好きなんだ!」
「そっか…よかった。」
家が花屋ということもあって、昔から花は大好き。
実際に、ペンとか筆箱とか、そういう持ち物も花柄のものが多い気がする。
「逆に、こんなにいい物を私がもらってもいいの?」
ここまでしてもらうような事をした覚えはないんだけどな。
「もちろんです。
それは俺なりの感謝の気持ちですから。」
「じゃあ、大事に使わせてもらいます。
ありがとう。」
私がお礼を言うと、彼も嬉しそうに笑った。