君のとなりで恋をします。─下─





私は早速電気ケトルで湯を沸かし、マグカップを二つ用意する。

来客用のシンプルなカップと、私が愛用している小花柄のマグカップ。




このお気に入りのマグカップは、13歳の誕生日にみんながプレゼントしてくれたもの。

みんながお小遣いを出し合って買ってくれたことがすごく嬉しくて…もう何年も愛用している。





咲花のカップには粉末のココア、私のカップにはコーヒーを入れて湯を注ぐ。

そして最後に自分のコーヒーには、たくさんのミルクと砂糖を。





よし、完成。

あとはお茶菓子でもあれば最高なんだけどな…


お菓子…何かあったかな?






ぐるりとダイニングを見渡すと、あるものが目に入る。




そうだ…

昨日光雄じいちゃんが、〝勉強の差し入れに〟と試作のお菓子をくれたんだ…


雪だるまの形をしたとっても可愛らしいおまんじゅう。





私はそのおまんじゅうと飲み物をお盆に乗せ、再び自分の部屋へと戻った。








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