君のとなりで恋をします。─下─
しばらく光雄じいちゃんのお菓子の素晴らしさについて語り合っていると…
数秒黙り込んだ咲花が、突然口を開いた。
「…ねぇ、香純。
驚かないで聞いてくれる…?」
「ん?…なになに?」
先程までのお菓子を食べて和んだ表情とは打って変わって、神妙な雰囲気を感じる。
何の話をされるのかと内心ドキドキな私は、そっと息を潜めて彼女の言葉を待った。
「────私…葵ちゃんのことが好き。」
「……うぉ、ぁえ!?」
咲花はそのうち葵斗のことを好きになるんだろうな、と予想はしていた。
だけど…まさか今このタイミングでそんな告白をされると思ってもみなかった私は、思わず変な声を上げてしまう。