君のとなりで恋をします。─下─
その協力的なみんなの姿に、なぜか涙が出そうになった。
みんな、変わってなんかなかった。
仲間思いで、変なところで団結力があって…
私の大好きなバスケ部のままだった。
私が桃奈さんの存在に対して敏感になり過ぎていただけなのかもしれない。
「ありがとうございます。」
私は、キャプテンに…そして部員たちに頭を下げてお礼を言う。
「香純ちゃん、もしかして今から探したりする?…手伝おうか?」
「あ、俺も何分かなら手伝えるよ。」
「俺もー。」
キャプテンの一言に、他の選手たちも賛同していく。
みんなの優しさが嬉しかった。
だけど、ハードな練習で疲れている人達を付き合わせるわけにはいかない。