泣いて、凪いで、泣かないで。
「俺の夏綺が......」

「悪い。汐衣愛はちょっとKYなとこあって。ほんと、ごめん」


俺が謝ると煌人は俺の肩にポンと手を乗せてきた。

しかし、何も言わない。

肩にかかる力だけが徐々に強くなる。


「煌人?」


俺の声に反応して、煌人は手を離し、俺と目をぶつけてくる。


「結人」

「なんだよ」


煌人はふっと笑った。

そして、言った。


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