泣いて、凪いで、泣かないで。
「どう?なんか思いついた?」

「いやぁ、何も」

「じゃあ、オレから提案してもいい?」

「うん、いいよ」


爽くんは立ち上がり、自分の席からノートを持ってきた。

数日前まで日本史の追試用に使っていたピンク色のノートだった。

5冊組で入っていて、どうしても男子は使うのを拒む色を爽くんは躊躇なく使う。

というより、個人的な意見なのだけれど、爽くんのイメージカラーがピンク色だからむしろ似合ってると思う。

そして、そのノートに何やら書いていく。


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