泣いて、凪いで、泣かないで。
近くて、遠い、キミ。
―――ピピピピ、ピピピピ、ピピピピ......


「うるさいなぁ......」


手を伸ばして枕元の目覚まし時計を勢い良く叩いて、時を止めた。


「ふわぁ。眠いよぉ」


と言いながらも、真面目に布団から這い出る。

眠い目をこすりながら布団を畳んで、よいしょっと押し入れにしまう。

その後は高速で顔を洗い、肌のメンテナンスをして目一杯目をこじ開けてコンタクトを入れてメイクをする。

そしたらようやく朝食。

冷蔵庫から前日に仕込んでおいた朝食セットを取り出す。

バターロール、サラダ、茹で卵、牛乳をパクパクと頬張り、エネルギー摂取をしたら、間髪入れずに歯磨き。

この歳から口臭をわりと気にしてるから、歯磨きを終えた後にタブレットを口に入れて噛み砕く。

口が爽やかになったところでようやくパジャマから制服に着替えて、リュックの中身を確認する。

忘れ物がないかを3度確認してから私は重い腰を上げて玄関に向かう。

3年目のローファーは傷だらけで、湿気のせいかカビがたまに出現するが、帰宅後に磨いてあげればいっかと思ってスルー。

爪先をトントンとして戸をガラガラと開け、鍵をかける。

今日も始まる。

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