泣いて、凪いで、泣かないで。
胸にせりあがってくる感情を振り払うように乱暴にドアを開け、ガタンッと勢い良く閉めると、俺は勉強机に向かった。

国語の参考書を開き、脳をフル回転させる。

脳は受験モード。

他のことは考えるな。

この問題を考えるんだ。

そうやってものすごい集中力で俺は問題を解いていった。

母の呼び声にも気付かず、ただひたすら脳とペンを動かし、やみくもに勉強に走っていた。

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