泣いて、凪いで、泣かないで。
「颯翔は昔から自分の感情を表すのが苦手でね、ちょっと何を考えてるか分からないところがあったの。
だけど、最近は自分から話をするようになったり、私の力になりたいって勉強を教えにわざわざ隣の市から電車で1時間以上かけて来るようになった。
ぶっきらぼうな教え方に熱がこもってわたしが間違えたら笑い飛ばすようになってね...。
その理由ってなんだろうってずっと考えてて、でもこの前、やっと分かったの。
もう1人の幼なじみが教えてくれた。
颯翔を変えたのは、ある女の子なんだって。
不器用なのに真っ直ぐでいつも笑ってる。そんな彼女のひたむきで前向きな姿を見て颯翔はちょっと変わったんだよって言ってた。
その子はきっと、颯翔にとって大切な人なんじゃないかなって思った。
なのに、その子が離れて行ってしまうその日にわたしの所に来ちゃうから、わたし、怒ったの。
わたしじゃなくて彼女のところに行きなよって言った。
颯翔は優しいから...優しいからね、ずっとわたしの側にいてくれたの。
わたしが1人で寂しくならないようにって。
でも、それが今日はすごくすごく苦しかった。ここが...ここがすごく苦しくて...。
だけど、行ってって言ったの。
行かないと颯翔が後悔するって分かったから。きっと、それで良かったんだと思う。なんて、わたしがそう思いたいだけなんだけど......」
だけど、最近は自分から話をするようになったり、私の力になりたいって勉強を教えにわざわざ隣の市から電車で1時間以上かけて来るようになった。
ぶっきらぼうな教え方に熱がこもってわたしが間違えたら笑い飛ばすようになってね...。
その理由ってなんだろうってずっと考えてて、でもこの前、やっと分かったの。
もう1人の幼なじみが教えてくれた。
颯翔を変えたのは、ある女の子なんだって。
不器用なのに真っ直ぐでいつも笑ってる。そんな彼女のひたむきで前向きな姿を見て颯翔はちょっと変わったんだよって言ってた。
その子はきっと、颯翔にとって大切な人なんじゃないかなって思った。
なのに、その子が離れて行ってしまうその日にわたしの所に来ちゃうから、わたし、怒ったの。
わたしじゃなくて彼女のところに行きなよって言った。
颯翔は優しいから...優しいからね、ずっとわたしの側にいてくれたの。
わたしが1人で寂しくならないようにって。
でも、それが今日はすごくすごく苦しかった。ここが...ここがすごく苦しくて...。
だけど、行ってって言ったの。
行かないと颯翔が後悔するって分かったから。きっと、それで良かったんだと思う。なんて、わたしがそう思いたいだけなんだけど......」