泣いて、凪いで、泣かないで。
「しょうがねえなぁ。美凪ちゃんが可哀想だから、ゆっと兄ちゃんが一緒に食べてあげるよ」

「バカにしてるよね?」

「ふん、仕返しだ」


どんなことだっていい。

なんだっていい。

美凪が笑ってくれれば、少しはこの張りつめた気持ちが緩むんだ。

許されないことだって分かってる。

本当は許してもらえてないって分かってる。

なら、俺は

俺の出来ることを精一杯やって、

せめて、美凪が心から笑う回数を増やしてやりたい。

それで俺も救われたいんだ。

マジで、自己中だ。

自己満足だ。

ごめんな、美凪。


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