無気力さんと同居するらしい
ーーー
ザァァァ
ザァァ
ゴロゴロー
これが…フラグ回収なのか
昼まで特にする事がなかったから一旦寝て
ご飯を食べようと起きてきたらこれだった
…ついてないなあいつ
リビングに向かう途中に通りかかる玄関、の傘立てに立ててある紺色の傘
あいつ何時までって言ってたっけ
6時…だったっけ?
それまでに止む…かなこれ
ま…その時考えればいいか
冷蔵庫からラップで覆われた皿を取り出す
チャーハン
…本当に、優秀な同居人だこと
ラップについていたメモ帳を取り外して机に置く
忙しく降り続く雨の音を聞きながら温め直したチャーハンを口に運んだ
「うまい」
誰もいないリビングにボソリと響いて消える声
本当にうまい
コンビニ弁当なんて比にならない
わざわざ作ってくれたのか
ここまで来るともはや尊敬するよ。あんたのお節介とやらを
…もし止まなかったら
もし、全く止まなかったら…
傘、届けに行ってやろう