無気力さんと同居するらしい
「あんたさぁ、俺の召使いじゃないんだから」
…へ?
呆れたようにぐるっと天井を仰いで私の目を見る
「居候とか同居人とかには分類されたとしても、俺の世話を見る召使いじゃないだろ」
え、で、でも
「居候の身だし、私がこの家に居る理由なんて家事とかを…」
「俺はあんたをこき使うために同居したわけじゃねぇし、そんなかしこまられても逆に窮屈だろ」
…でも
「でもじゃねぇ」
俯きかけた私の頬をむぎゅっと持って顔を上げられる
強制的に交わる視線
「俺らの関係は主人と家来の主従関係でもないし、兄弟とか親子でもない、対等な同級生なんだよ」
「同級生…ですか?」
「だから天宮梓がこの家に居る理由なんて考えなくていい、ただ自分の家みたいに使えばいい」
……
真琴君の黒い、綺麗な目が私を貫くように見つめる
気まずいけど何故か目が逸らせなくて
思わずコクっと頷く
「よし」
私が頷いたのを確認して、歯を見せて笑う
ドキ
まただ
今日の心臓はバグってるみたいだ…
こんな音聞いたことないや