無気力さんと同居するらしい
5 秘密らしい
週明け
相変わらず同居人とは時間をずらして学校へ向かう
教室に着いた瞬間
「梓!」
うおっ
「結花?おはよ」
結花が私の前に立ちはだかり両肩を掴んだ
「おはよじゃないわよ!この土日無事だった?」
へ?
あーそっか
そういや同居生活初の土日だったんだ
「普通だったよ」
「土曜日は?」
土曜…は
私がご迷惑をかけて…それから
『おやすみ、梓』
ボンっと顔が赤くなった
「あ、あ、梓?なんで顔赤くなってんの?」
冷静な結花の珍しく焦った表情
「心配するようなことは何もなかったってば」
むしろ振り回したのは私の方だから…
台風なのに傘忘れて、中学校の思い出語って
下着透けて、召使いじゃ無いって言われて、停電に怯えて
…
自称お節介にしては迷惑しかかけてないな…
「日曜は?」
昨日は、本当特に何もなかった
真琴くんが昼近くまで寝てたから、午前中に買い物に行って
お昼ご飯に真琴くんの好物のパスタを作って
昼からは整頓できてなかった自分の部屋を片付けてたからなぁ
くだらない話をしながら夜ご飯食べて寝た
めっちゃ普通
「……なんか、梓」
?
「馴染んでるわね」
「馴染む?」
「普通に生活できてるじゃない」
…たしかに
真琴くんに気を遣ってないからかな
無気力な本性を知ってからは特に