無気力さんと同居するらしい


「…真琴くんはさ」

「…?」

「ちょっと、不安になってるだけだよ」

「…不安?」

そう、不安
恐怖というかそういうのに似た感情


「気を悪くしたらごめんね。
多分、小さな子供がお母さんを他の子に取られそうになって焦るのと同じ感じ」

…きっとあなたの私への思いは
私のあなたへの思いほど厄介なものではない

「ちょっと慣れればすぐに私の恋愛事情なんてどうでもよくなるよ。今はまだ、不慣れなだけ」


だから、大丈夫

私が誰と付き合おうが
きっと真琴くんはどうにもならない

…なんて自分で言いながら
チクチクと心臓に立つ針には見て見ぬふりをして

認めたくない感情を抑制する

ひどく滑稽だと分かっていながら…

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