無気力さんと同居するらしい


「…だから大丈夫」

真琴くんの表情がいつもの読み取りづらいものに変わっていく

「…」

「…」

気を悪くしたかな

でもちゃんと忠告したし

私なりの考察をしゃべっただけだからね


と、…そろそろ退いてもらってもいいかしら

「ご飯作るね」

真琴くんの腕の下から抜けようとしゃがむ

…!
パシ

しかし
またもやその腕を掴まれてしまった


「何言ってんだよ馬鹿」

!?

ばっ
今馬鹿って言った!?

「何勝手に納得してんだよ馬鹿梓」

馬鹿って言った!!

「そうじゃねぇよ馬鹿」

馬鹿って(以下略)


逃げようとした腕をグッと引っ張られ
再び壁に背中がつく

「俺は一度もお前のこと母親だと思ったことなんかねぇよ」

物の例えでしょうが!

「こんな世話の焼ける母親がいる訳ねぇだろ」

も、物の例えでしょうが…


「何を勘違いしてんだよ馬鹿梓。俺はただ告白を断れって言ってんの」

なっなんて傲慢な

「なんでよ、真琴くんには関係ないでしょ?」

「関係なかったらここまで言わねーよ。とやかく言わずに断れよ」

傲慢すぎるでしょ!

「だからなんでよ!」

「何お前アホなの?馬鹿なの?両方か?」

なに!?
わかんないよ!

私この物の数秒でかなり貶されてる!

「だーかーらお前があいつと付き合うのが嫌だって言ってんの」

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