無気力さんと同居するらしい
翌日
蒼馬のことを悶々と考えながらのろい登校を終える
蒼馬にどんな顔で会えばいいんだろう
いつも通り…でいいのかな
「…あ、来た」
「あの人でしょ」
でもなぁ…
意識するみたいなこと言ったし…
「え、普通じゃん」
「別に可愛くない」
ちゃんと向き合うつもりだし
でもだからと言って…
「天宮さんでしょ」
…?
不意に呼ばれた…気がする、自分の名前に反応する
あれ、今私の名前呼ばなかった?
振り向いてみても呼んだっぽい人はいない
気のせい?
「真琴くんに馴れ馴れしい人でしょ」
「そんなに可愛くないじゃん」
…え、まってそれ、私のこと?
キョロキョロして声の主を探す
何人かと目が合うが
パッと逸らされて代わりにくすくすと言う笑い声が返ってくる
…え、何?なんなの?
「…気安く近づかないで欲しいよね真琴くんに」
っ!
明らかに悪意のこもったその言葉にビクッとする
あ、わかった
これあれだ
あのありがちなやつ
学校の王子に近づいたからってアホみたいな理由で変な目で見られるやつ!
うっそ
そんなど定番なことある?
バチっと目があったどっかのクラスの女子
嫌な目をして向こうは目を逸らす
だがしかし、ですよ。