無気力さんと同居するらしい
「おはよー梓」
「よお」
教室に入るなり、結花と蒼馬がいつも通りの笑顔で迎えてくれた
蒼馬…
チラッと目が合う
蒼馬は少しだけ微笑んで眉をくいっと上にあげた
きっと彼なりに、いつも通りにしてくれてるんだ
だから私もなるべくいつも通り、にっと笑って返した
さっきの女子達のことはとりあえず置いておこう
「おはよー!」
結花は鋭いから、悟られないように元気よく挨拶をした
「あら?梓、珍しく隈があるわね」
へ?
結花が私の目を覗き込んだ
あー…
そういや昨日はあんまり寝れなかった、気がする
色々考えてたからなぁ
バチっと蒼馬と目が合う
そうね。主にあなたのことでね
「昨日の夜は寝るのがちょっと遅かったから」
「そうなの?朝方の梓にしては珍しいわね」
まあね
遅かったっていうか
寝れなかったって感じだけど
…でも大丈夫そうだ
いつも通りやれてる
さっき絡まれた女子達のことは言わない
二人を巻き込みたくない