無気力さんと同居するらしい


私を見ていた蒼馬のいつもより大きな目がふっと柔らかくなる

「ぷっはは!さすが梓。お節介なだけあるわ」

へ?
どういうこと?

「やっぱ俺の好きな人最高ってこと」

なっっ!?

「俺はお前のそういう伊達じゃない真っ直ぐすぎる優しさが最高に好き」

ななっ!!

「梓」

なななっっ!!


蒼馬が私の手を取る

割れ物みたいに優しく、包み込むみたいに両手で握る

「…好きだよ」

ぼっと顔が赤くなるのがわかった

でも蒼馬の顔も赤い

耳まで熱をもってるみたいだ


「俺と…付き合って」


2度目の告白

ドキンドキンと心臓が波打つ

蒼馬の目に吸い込まれるみたいに、身動きができなくなる


本気だ

蒼馬の本気


私は……


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