無気力さんと同居するらしい


…でも、好き?

好きってなんだよ

恋愛感情?

恋愛感情ってなんだよ…


『誰かを大切にする感情』

そういえば、いつか梓が言っていた

『恋でもしてたんでしょうかね』

恋…か


「…お前は、梓のことが好きなのか」

何を思ったのか、今度は俺が何とか蒼馬にたわけた質問をした

「は?お前馬鹿なの?好きだから告ったんだろ?」

「好きってなんだよ」


俺を見ていたなんとか蒼馬の目から力が抜ける

「俺はこんな奴と勝負してるわけ?」

は?

「馬鹿すぎて話にならねぇ。あれだけのことしておいて無自覚とかきっつ」

は、なんの話だよ

マジで意味わかんないんだけど


「まあいいわ、一生悩んでろ。梓はお前なんかに渡さない」

ぴく

全くこいつの言ってることは理解できないけど

その言葉にだけは一丁前に身体が反応した

「ふざけんな、梓はお前のもんじゃないだろ」

後でまた自分の首を絞めることになりそうな言葉がすんなりと出る


「今はな。あんたのものにもならないけどな?王子様」

なんとか蒼馬はにっと口だけで笑って俺の横を通り過ぎた

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