無気力さんと同居するらしい
はぁ…はぁ…
肩で息をしながら梓の家の前に立つ
ここは俺の家からは決して近くない
けど、思ったより早くついた
俺こんなに足速かったっけ…
まあ何でもいい、とにかく梓だ
ピンポーンと前にも聞いた音を立てるインターホン
……
……
?
確かにインターホンは鳴ったはずだ
だけど家の中はしんとしている
「梓?」
いない?
すれ違った?
いや…でもフランスのやつはいるはずだ
…っ
一瞬
スッゲェ嫌な予感が脳内をよぎる
「…梓?」
……
「梓…!梓!いるか!?」
ドンドンと扉を叩く
くそっなんで出てこないんだよ
電話をかけるも…出ない
っ…
「梓!」
嫌な予感に比例してか…ぽつぽつと暗くなった空から雨が降り始める
くそ
くそっ!