ゼツボウカクレンボ
「まぁ,いいよ。今は信じてくれなくても。
…じゃあ,君には特別にこの話をしてあげよう。」
そう言って,男の子は喋りはじめた。
「あそこ。」
そう男の子が指さしたのは,確か廃墟になった学校だった。
「あそこでね,かくれんぼをするんだ。」
「かくれんぼ!?」
冗談じゃない。
あそこは暗くて,しかも立ち入り禁止だ。
暗いと,隠れる方も大変だし,見つける方も大変だし…
それに,なぜか散らかっている。
あんな危なそうなところでかくれんぼなんて…。
「かくれんぼのルールを知っているよね?
隠れる人と,見つける人で別れるんだ。
でもね,ただのかくれんぼをしても意味はない。
このかくれんぼはね…嫌いな人を消せるんだ!!」