【短】君のヤキモチで、

午後1時すぎ。

クーラーガンガンに冷えきった教室は真冬並みかってくらい寒い。

だけど窓際の席にいる私はカーテンの隙間から射し込んだ光によって調度いい体温を保てている。


ありがたい。


そう思いつつ、その隙間を覗けば

夏の暑い陽射しが私の目を直撃する。


一瞬だけ目を閉じて、視界を広げる。



ちょうどこの位置から見えるのは


プール。

向かいのS棟と木々の隙間からほんの一部分だけ見える。


いま女の子がゴーグルをはめるのが見えた。


え?なに?
変態??


いや、別にそんな変な気持ちで見てるんじゃないから安心してください。


ちゃんと私には“目的”があるんだから。

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