【完】スキャンダル・ヒロイン〜sweet〜
「真央くんと静綺ちゃんが仲良くしてるとぐっと寮の雰囲気が明るくなっていいね~」
「フンッ別に喧嘩してた訳じゃないけどな。
こいつが勝手に嫉妬して拗ねてただけだろ」
だから…こっの減らず口が。仲直りした途端これかよ?!
「はいはい。私が悪ぅございましたねぇ。
あ!お弁当も作ったんで、坂上さんも一緒に食べて下さいね。
温かいお味噌汁もいれておきましたよ」
「静綺ちゃんったら気が利く~。ロケ弁は冷めきっちゃってるから、温かいお味噌汁があると嬉しいもんね。ね?真央くん」
「まあな。」
お弁当を詰めた袋を持ってふたりを玄関まで見送ると、真央は大切そうに手に持っていた靴を玄関の入り口にゆっくりと置いた。
ネイビーのショートブーツ。私が選んだ誕生日プレゼントだ。
それに足を通して、立ち上がる。
…超かっこいい。思わず見とれてしまう程。スキニージーンズに収められた細く長い脚にそのショートブーツはお似合いだった。