【完】スキャンダル・ヒロイン〜sweet〜
「ちょっと!昴は余計な事言わないで!大体の話は昴から聞いてるけど、どーせあんたの事だから落ち込んで泣いてるんじゃないかって、その顔を見に来ただけよ?!
勘違いしないでよね?!」
棘のある言い方だが、その優しさは十分に伝わってきた。
思わず華奢な岬さんの体に抱き着くと、岬さんは大きな悲鳴を上げた。
「みざぎざーん…」
「ちょっと止めてよッ。気持ち悪い!触らないで…!」
「うぇ…うえ…私、どうしたらいいか分からなくって…
真央を怒らせて…全部私が悪かったんですけど、でも…うぇーーーーーんッ」
「ちょっと離してよッ。昴、この子何とかして!超うざい!」
口では悪態をついていたけれど岬さんはすごく優しくって、私をソファーへと座らせるとテーブルからティッシュを取ってくれた。
昴さんも昴さんでキッチンに立って、お茶を淹れる。その間も私はずっと子供のように泣きっぱなしで、肩を落とし項垂れながら情けない姿をふたりへ見せる。本当に恥ずかしいったらない。
目の前に出された温かい紅茶と苺の乗っかったショートケーキ。
岬さんは私の隣に座り、子供をあやすように背中をぽんぽんと叩く。
目の前に居る昴さんは困ったような顔をしながらも、いつもと変わらない笑みを絶やさない。
「ここのケーキ美味しいから取り合えず食べなよ?」
「ほら!いつまでも泣いてないで。あたしの分も食べちゃっていいから、あんたに泣かれるとこっちは複雑な気持ちになるのよッ」
「うぅ…ありがとうございますぅ…」