【完】スキャンダル・ヒロイン〜sweet〜

「そのアレだ…。千葉は俺の実家もあるし」

「そう言えば真央も千葉出身だもんね!」

付き合い始めた時に発覚した事実。
しかも結構実家同士も近かったりするのだ。

それが発覚した時に真央は顔を少し赤らめながら「運命だな」と言った言葉は今でも忘れない。可愛い人だなと思ったもんだ。

「静綺の実家と俺の実家に行こう」

「え?!」

何故ゆえに?!

「俺は付き合い始めた時から静綺の実家に挨拶にいかないといけないと思っていたんだ。」

それはそれで嬉しいけれど…。

「お父さんはきっと仕事でいないと思うけど」

「そうなのか?」

「うん。お父さんは出張が多いからね。今も九州に出張行ってるはず。
でもお母さんは私と違ってミーハーだから真央の事知ってると思う。あの人ドラマッ子だもん。」

「へぇ、それは楽しみだな。
それに静綺にも俺の両親に会って欲しいし…」

嬉しい。すごく嬉しい。私との事を真剣に考えてくれているってとっていいのよね?
それに真央の育ってきた家や街を見るのも嬉しいし。

「お母さんって昔は舞台女優だったんだよね。」

「おお、まあな。親父は元々ヘアメイクアップアーティストだったんだけど、今は都内で何店舗か美容関係の会社を経営してるよ」

「へー…あんたってお坊ちゃまでもあるのね。舞台女優のお母様と会社経営をしているお父様なんて立派すぎて会うの怖いんだけど…」

「別に普通の両親だぞ?
かーちゃんは少し天然だし」

あ……真央の天然はお母さん譲りだったのね。
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