カフェの店員は愛されてます!
「萌ちゃん、これ似合うと思うよ」

橘さんがそう言い、ネックレスをつけてくれた。背後に回られているから恥ずかしい……。

「萌ちゃん、危ないよ」

転びそうになったのを美丘さんに支えてもらう。美丘さん、細そうに見えてつくところには筋肉がついていた……。

イケメン四人とデートしているわけだから、周りからの注目もすごかった。そのおかげでストーカーの視線をあまり気にしなくてすんだんだけど。

「今日は楽しかったです!ありがとうございました!」

夕方、坂田さんの車でまた家の近くまで送ってもらった。ここからが本当の勝負だ。緊張する。

「また今度どこかへ行きましょう」

坂田さんは優しく笑い、車を走らせていった。私は緊張しながら家へと歩いて行く。もうすぐ太陽が沈む。ストーカーはやって来るのかな?

「ねえ……」

急に背後から腕を掴まれ、私は壁に押し付けられた。全く知らない男性が私を見つめている。
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