カフェの店員は愛されてます！

「すみません……。ちょっと目の前に光が飛んでボウッとしてしまって……」

私がそう言うと、黒木さんは「貧血かもしれませんね。鉄分を取ってください。女性は貧血を起こしやすいですから」と穏やかに微笑みながら言う。私が「ありがとうございます」と微笑むと、「いつまでくっついてるんですか？」と私の手がそっと美丘さんに掴まれた。

「萌ちゃんに気安く触らないで」

美丘さんはそう言い、黒木さんを睨む。でも黒木さんは「医師として彼女が心配なだけです」と答えるだけ。どうしよう、イケメン二人に挟まれている……。

「お二人とも、萌さんが困っていますから」

私が慌てていると、坂田さんが助けてくれた。でも、坂田さんにもさりげなく腰に手を回されたけどね……。

「黒木さん、もう大丈夫ですので私は仕事に戻りますね。美丘さんと坂田さんもありがとうございます」

私はそう言い、ペコリと頭を下げる。三人の顔が真っ赤になったのはどうしてかな？でも、すぐにカフェのドアが開く。