犠牲者はチャイムと共に。〜7日間の命〜
歩いて10分。
“安住”と欠かれた表札の前で足を止めた。
住宅街にある普通の一軒家。
普通の一軒家なのに、この中で安住が今まで生活していたのかと思うと足が震えそうだった。
「彩っ、インターフォン押してよ」
美琴に急かされ、私はインターフォンを押した。
『はい』
しゃがれたような、細々とした声が聞こえた。
安住のお母さんだろうか。
「あのっ、私たち。あず……、里香さんのクラスメイトで、」
『ああ……。少し待っていてちょうだい』
安住のお母さんが出てくるのを待つ私たち。
玄関の扉が開くのはいつだろう、と待っていると。
ガチャリ。
鍵が開かれた音がした。
そしてゆっくりと開かれた扉の先で出迎えてくれたのは……。
白髪のおばあさんだった。
「えっと……」
「里香の母です。今日はありがとう」
そう言って迎え入れてくれたのは、おばあさんじゃなくて、里香の母親。
やつれて皮膚がたるんでいる。
どこから見ても、“おばあさん”だった。
安住の家に上がる。
通されたのは、仏壇の前。
そこには笑顔の安住の写真が飾られていた。
線香の香りが部屋いっぱいに漂っている。
私たちは、仏壇の前で手を合わせた。
そんな私たちの様子を見ていたのは、安住のお母さんだった。
“安住”と欠かれた表札の前で足を止めた。
住宅街にある普通の一軒家。
普通の一軒家なのに、この中で安住が今まで生活していたのかと思うと足が震えそうだった。
「彩っ、インターフォン押してよ」
美琴に急かされ、私はインターフォンを押した。
『はい』
しゃがれたような、細々とした声が聞こえた。
安住のお母さんだろうか。
「あのっ、私たち。あず……、里香さんのクラスメイトで、」
『ああ……。少し待っていてちょうだい』
安住のお母さんが出てくるのを待つ私たち。
玄関の扉が開くのはいつだろう、と待っていると。
ガチャリ。
鍵が開かれた音がした。
そしてゆっくりと開かれた扉の先で出迎えてくれたのは……。
白髪のおばあさんだった。
「えっと……」
「里香の母です。今日はありがとう」
そう言って迎え入れてくれたのは、おばあさんじゃなくて、里香の母親。
やつれて皮膚がたるんでいる。
どこから見ても、“おばあさん”だった。
安住の家に上がる。
通されたのは、仏壇の前。
そこには笑顔の安住の写真が飾られていた。
線香の香りが部屋いっぱいに漂っている。
私たちは、仏壇の前で手を合わせた。
そんな私たちの様子を見ていたのは、安住のお母さんだった。